オタ代謝改善

 下半身の話しかしない(できない)ことは倫理と同時に病気なので、直近飲み下した映画や本の感想で気を散じ、言語と映像文化のあいだに引き裂かれて身動きが取れない症状を緩和していきたいと思います。

 女優の肉体が実写→CG→アニメ→ドラッグへと還元されゆく流れには本当にすみませんしかありませんが、下層の人々が理想の肉質で生活する未来社会のイメージに関しては、自分含めあまりに多形倒錯的というか奔放に過ぎる自己像を量産し続けるVtuberという現実のせいで早くも半分陳腐に見えてしまい、人類が怖いなと思います。

  水磔で波濤に打たれる塚本晋也氏の肉体がすごかったです。原作では穴吊りにされた信徒の呻き声を鼾と聞き違える部分が好きです。踏み絵を赦す恩寵の逆説が肝ですが、聖像を愛しながら踏みつけ嘲笑し嬲り唾と精液を浴びせ交換し忘却する営為を受け入れることが私の取り得た沼地での信仰の形式なので、たまにこういう映画を観ると救われます。最近『サド伝』や『白い人』を読み、初期作品の処女に対するサディズム黄色人種の劣等意識はもちろん、日本における先駆的なサド論者としてのお株を『サド復活』で澁澤氏に奪われたりする遠藤氏がかわいいなと思いました*1

ある巡礼者の物語 (岩波文庫)

ある巡礼者の物語 (岩波文庫)

 

 イエズス会つながりの積読消化ですが、明晰な内省と極端な苦行と派手な神秘体験が淡々とした記述で凝縮され、普通に楽しい本です。通りすがりに聖母を貶した騎士を短剣で刺そうかなと素で悩んだり、ペスト患者に触れた手を口の中で何日も掻き回し続けたりするところが良かったです。

 弱者男性と商業性の癒着という避け得ない歪みが現代オタ諸問題の根とすれば、内的真理と世俗権力の葛藤を生きるカトリシズムの思考は、いくら勉強してもし足りないと考えています。 

シックスサマナ 第32号 人生の後始末

シックスサマナ 第32号 人生の後始末

 

 生前異様に存在感が薄かった謎の男性がボロアパートで孤独死しているのを大家の方が発見し、正体を調べるとフランス書院文庫でデビューした槇祐介氏という官能小説作家の方だと判明、その人となりはとにかく人と喋らず女子高生のアナルが大好きで、しかも使ってるRealforceのキーボードが自分と同じなのでやめろよと思う特集でした。自分の学生時代のあだ名はカオナシだったのですが、そういう人はわりと多いのではないかと思いました。
 「ダークウェブの歩き方」が相変わらず出色で、児童ポルノトレーディングカードゲームはちょっとやってみたいなと思いました。やらないです。